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まるさん
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2017年08月29日

8月27日(日) 有珠山

有珠山(733m)は洞爺湖の南岸に聳える日本有数の活火山であり、明治43年(1910年)以降でも4回の噴火を記録している。昭和52~53年の中規模マグマ噴火で山頂部は大きく様変わりしたが、その時の痕跡でもある外輪山を辿って火山活動の様相を目の当たりにした。参加者は15人。
当初予定していた洞爺湖対岸の早月山は登山道が崩落しているとの情報を得たため、目的地をこちらに変更した。

09時55分、道央自動車道のすぐ手前にある駐車場から高速道をくぐって林道を辿る。
高速道下の駐車場を出発

すぐに左手の広葉樹林に付けられた登山道に入り、木漏れ日が揺らぎ蝉しぐれが染みる穏やかな道を辿って、ゆっくりと高度を稼ぐ。
樹林帯の山道をゆったりと登高

11時10分、林道と交差するC410m付近に達し、噴火湾側の展望を楽しみながら休息を取る。
C410m付近で林道を横切る

ここまでに出会った植物は、左上:シロバナツルリンドウ、右上:ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ)、左下:マツヨイグサ、右下:カンボク(肝木)の実(三つに割れた葉が特徴)。
出会った花など

C470m付近ではススキが一斉に穂を出しており、秋の気配を感じた。
C470m付近のススキ原

外輪山に出る直前から有珠湾を俯瞰する。「ウス」はアイヌ語で「入り江」の意味であり、多分この湾を指すのであろう。湾入口の右側に見える集落内に「有珠善光寺」がある。この寺は古い歴史があり、数度に渡って有珠山噴火の被害を受けている。また、寛永17年(1640年)夏、噴火湾(内浦湾)対岸の駒ヶ岳の大噴火で発生した大規模山体崩壊で、崩れた大量の土砂が噴火湾へなだれ込み、その影響で発生した大津波にも襲われている。寺には大きな被害がなかったようだが、推定高8.5mの津波で噴火湾岸全体の死者は700人を超えたという。
有珠湾を俯瞰(湾内海面にトンボの影が重なる)

11時35分、外輪山展望台(531mポコ)に到着。
外輪山展望台に到着

展望台から小有珠と遠くに羊蹄山、
小有珠と遠くに羊蹄山
有珠新山とオガリ山、
有珠新山(左肩)とオガリ山(右肩)
大有珠の岩稜と銀沼火口を望む。
大有珠(岩稜)と銀沼火口

展望台の少し先で昼食を摂る。平成20年(2008年)の「北海道洞爺湖サミット」会場となった「Wホテル」と昆布岳(中央奥)が見える。
約35分間の豪華なコースランチ

外輪山展望台で集合写真を撮影した後、有珠山火口原展望台に向かう。
有珠新山、オガリ山、大有珠を背にするメンバー

外輪山の稜線にある石仏のひとつ。火山活動の安寧を願っているようだ。
穏やかな顔の石仏

外輪山稜線の火口側にある祠には「善光寺奥の院」の看板が立っており、ワイヤー入りガラス扉の中に石仏が安置されていた。
活火山の外輪山稜線とは思えない穏やかな草原に立つ祠(左)

稜線から南東方向(鷲別岳方面)を望む。
鷲別岳方面

ログハウス調トイレと四阿がある475.5m三角点から有珠山火口原展望台をピストン。カンボク(肝木)の実が賑やかな遊歩道から、展望台とそれに向かう長い階段を望む。
行こうか止めようか、思案するなあ…

有珠山火口原展望台に向かう長い階段に取り付く。
取り付くには、ちょっとした決意が…

階段は、木の階段と土止めの階段を合わせて、600段ほどもある。ひたすらに足を挙げ、伸ばし、登る。「天国への階段」か「地獄の階段」か。
「有珠怪談」との命名案もあった

長い階段を登りつめた展望台の先に、昭和新山が俯瞰できた。はるか遠くに「ホロホロ・徳舜」も…。
登り切れば、「天国への階段」であった

有珠山火口原展望台まで登り切ったメンバーの集合写真。
昭和新山を背景に満足顔のメンバー

展望台から大有珠の岩峰を仰ぐ。
昭和52~53年噴火の前とは明らかに違う山容

475.5m三角点に戻って全員が合流し、登った山道とほぼ並行する林道を下る。すぐの林道路面で、トガリネズミの一種に出会った。ネズミ目ではなく、系統的にはモグラやハリネズミと近縁の動物だそう。
手のひらに十分載るほどに小さい体躯

途中で葛(クズ)の花などを愛でつつ、道央自動車道の下にある駐車場には14時35分に到着し、下山終了。
葛は万葉の昔から「秋の七草」の一つに数えられている

活火山の荒々しい光景を目の当たりにし、洞爺湖や羊蹄山、昆布岳、昭和新山、噴火湾などの展望や、秋の気配を感じさせる植物も楽しむことができた。「天然豊浦温泉しおさい」で汗を流して、帰途に就いた。長万部町内で「かに飯」を土産にしたメンバーもあった模様。



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