2019年07月08日
7月7日(日) 知内丸山
6月9日の昆布岳以来、予定していた会山行は雨天中止が続いたうえ、7月は狩場山や石狩岳など健脚者向きレベルの計画が多いこともあって、一般登山者向きレベルの知内丸山(665.3m)を組み入れた。昨年6月のクリーンハイク以来で、参加は16名。
オホーツク海高気圧から吹き出す冷涼な東風(やませ)の影響で低い雲が垂れ込めていたが、雨の心配はなかった。矢越山荘前で注意事項を確認し、9時10分に出発。車道を少し進んだところに、ナツグミが実を付けていた。

車道から離れて中ノ沢川を越え、杉の植林帯に付けられた急登に取り付く。

登山道の脇に、ウメガサソウがひっそりと咲いていた。

C170付近、杉林を抜けて尾根がやや開けた場所は「開拓大地」と呼ばれている(「台地」ではない)。昭和20年代ころまで、開墾(じゃが芋畑)の鍬が入っていたと聞く。

この辺りは鹿による食害で、毒性があるワラビ、ハナヒリノキ、ユズリハ属以外は笹すらも生えていない。ポツポツときのこが現れる。とても新しそうな羆の落し物も…。ホイッスルを吹き鳴らす。

雲の中に入って濃霧となった中、C270付近の滑りやすい尾根を登る。橅の大木「八面樹」は、見通しが悪いので気付かずに通り過ぎた。

C340付近でブナの古木「百手観音」が現れた。二本の幹が絡まるように立ち上がり、沢山の枝を広げている。霧の中、いっそう幻想的な姿に見える。

広い「千畳敷」、急登の「戻ろう坂」を詰めて樹林帯から抜け、「鹿立」に至っても霧で展望は得られなかった。C550付近で休憩中に行ったお天気クイズ、①今の天気は何か:「曇り」と「霧」の答えがあったが、正解は「霧」。空の9割以上を雲が覆っているが見通しは良い状態を「曇り」、雲が地面に接して見通しが悪い状態を「霧」と言う。②「霧」と「靄(もや)」の違いは何か:「見える距離」と返された答えが正解。どちらも浮遊した微小な水滴により視程(水平方向に見通せる距離)障害が起きている状態を指すが、「霧」は視程が1km未満、「靄(もや)」は視程が1km以上・10km未満。
その先、主稜線にあがってほぼ平坦となったC570付近、ハクサンシャクナゲが咲き残っていた。

頂上直下、登山道脇に羆が蟻の巣を掘り起こした跡が生々しく認められた。霧で見通しが効かない中、ここでもホイッスルを吹き鳴らす。

11時25分、山頂に到着(登り2時間15分)。視界20メートルの中、優雅にランチタイムとする。

集合写真を撮って11時55分、頂上を後にする。


C550付近から草付きの急斜面を下るころになっても、麓の小谷石地区は見えない。

そんな中、トウゲブキの鮮やかな黄色が目に映った。

登りで見過ごした橅の大木「八面樹」と対面。太い樹幹の中は、広い洞(うろ)になっている。

この付近には、ほかにも楽しい形の橅が多い。主幹と二本の枝を美しく伸ばすもの、二股に水を溜めて野鳥に水飲み場を提供するものなど…。


杉の植林帯で見かけたヒトツバイチヤクソウ。葉が退化(小さな葉が株元に1~3枚しかない)したタイプで、何本もまとまって生え、花茎は赤く、花冠も赤みを帯びているのが特徴。花の時期はベニバナイチヤクソウより遅い。

13時45分、矢越山荘に下山(下り1時間50分)。敷地内の小さな池に、睡蓮の花が咲いていた。蓮と睡蓮の違いは、以下のとおり。①花:蓮は水面より高い所に付けるが、睡蓮は水面に浮かべたように低い位置で咲かせる。②葉:どちらも円形だが、睡蓮は切れ込みがあり、蓮にはない。



挨拶を済ませ、現地で解散。ゆっくり組は、知内町「こもれび温泉」で汗を流して帰宅した。
1か月振りの会山行。霧で見通しは悪かったが、緩急の変化に富んだ地形と橅の巨木・古木がアクセントになる、楽しい山行であった。
オホーツク海高気圧から吹き出す冷涼な東風(やませ)の影響で低い雲が垂れ込めていたが、雨の心配はなかった。矢越山荘前で注意事項を確認し、9時10分に出発。車道を少し進んだところに、ナツグミが実を付けていた。

車道から離れて中ノ沢川を越え、杉の植林帯に付けられた急登に取り付く。

登山道の脇に、ウメガサソウがひっそりと咲いていた。

C170付近、杉林を抜けて尾根がやや開けた場所は「開拓大地」と呼ばれている(「台地」ではない)。昭和20年代ころまで、開墾(じゃが芋畑)の鍬が入っていたと聞く。

この辺りは鹿による食害で、毒性があるワラビ、ハナヒリノキ、ユズリハ属以外は笹すらも生えていない。ポツポツときのこが現れる。とても新しそうな羆の落し物も…。ホイッスルを吹き鳴らす。

雲の中に入って濃霧となった中、C270付近の滑りやすい尾根を登る。橅の大木「八面樹」は、見通しが悪いので気付かずに通り過ぎた。

C340付近でブナの古木「百手観音」が現れた。二本の幹が絡まるように立ち上がり、沢山の枝を広げている。霧の中、いっそう幻想的な姿に見える。

広い「千畳敷」、急登の「戻ろう坂」を詰めて樹林帯から抜け、「鹿立」に至っても霧で展望は得られなかった。C550付近で休憩中に行ったお天気クイズ、①今の天気は何か:「曇り」と「霧」の答えがあったが、正解は「霧」。空の9割以上を雲が覆っているが見通しは良い状態を「曇り」、雲が地面に接して見通しが悪い状態を「霧」と言う。②「霧」と「靄(もや)」の違いは何か:「見える距離」と返された答えが正解。どちらも浮遊した微小な水滴により視程(水平方向に見通せる距離)障害が起きている状態を指すが、「霧」は視程が1km未満、「靄(もや)」は視程が1km以上・10km未満。
その先、主稜線にあがってほぼ平坦となったC570付近、ハクサンシャクナゲが咲き残っていた。

頂上直下、登山道脇に羆が蟻の巣を掘り起こした跡が生々しく認められた。霧で見通しが効かない中、ここでもホイッスルを吹き鳴らす。

11時25分、山頂に到着(登り2時間15分)。視界20メートルの中、優雅にランチタイムとする。

集合写真を撮って11時55分、頂上を後にする。


C550付近から草付きの急斜面を下るころになっても、麓の小谷石地区は見えない。

そんな中、トウゲブキの鮮やかな黄色が目に映った。

登りで見過ごした橅の大木「八面樹」と対面。太い樹幹の中は、広い洞(うろ)になっている。

この付近には、ほかにも楽しい形の橅が多い。主幹と二本の枝を美しく伸ばすもの、二股に水を溜めて野鳥に水飲み場を提供するものなど…。


杉の植林帯で見かけたヒトツバイチヤクソウ。葉が退化(小さな葉が株元に1~3枚しかない)したタイプで、何本もまとまって生え、花茎は赤く、花冠も赤みを帯びているのが特徴。花の時期はベニバナイチヤクソウより遅い。

13時45分、矢越山荘に下山(下り1時間50分)。敷地内の小さな池に、睡蓮の花が咲いていた。蓮と睡蓮の違いは、以下のとおり。①花:蓮は水面より高い所に付けるが、睡蓮は水面に浮かべたように低い位置で咲かせる。②葉:どちらも円形だが、睡蓮は切れ込みがあり、蓮にはない。



挨拶を済ませ、現地で解散。ゆっくり組は、知内町「こもれび温泉」で汗を流して帰宅した。
1か月振りの会山行。霧で見通しは悪かったが、緩急の変化に富んだ地形と橅の巨木・古木がアクセントになる、楽しい山行であった。
Posted by まるさん at 23:25│Comments(0)
│登山、山岳、山登り、アウトドア